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バスフィッシングのベイトリールのハンドルは左右どちらが正義なのか?を改めて考える

編集部より

カケヅカさん連載第3回は、ベイトリールの右ハンドルor左ハンドル問題です。長年の実釣でたどり着いた(いまのところの)結論は……、とっても楽しくなっちゃう、シンプルな考え方でした。

 

第1回記事:レンタルボート&エレキスタイルで楽しむバス釣りに最適なリールセレクトとは?
第2回記事:お安めベイトリールのベイトフィネス化と使い方・出しどころ

左ハンドル歴20年以上で今何を思うのか

こんにちはカケヅカです。

今回はベイトリールのハンドルは左右どちらが「正義」なのかを改めて考えてみたいと思います。

“改めて”というのは、これまで右利きの人が左ハンドルを使う事のメリット・デメリット、右利きの人が右ハンドルを使う事のメリットデメリットを、筆者が長いこと固定観念で考えてしまってたと思い返してるからです。

無駄にバスフィッシング歴が長い自分ですが、これまで使ってきたベイトリールのほとんどが左ハンドルでした。ちなみに右利きです。巻きもの撃ちものに関係なく、現在はすべて左ハンドルです。

自分の周りを見てもベイトリールは右利き左ハンドルの人が多いと感じてますが、これは結構最近の傾向なんじゃないかと思ってまして。最近と言ってもここ10年ぐらいという感覚ですが。

個人的な見解ですが、キャリアの長い人ほど右利き右ハンドル、ここ10年ぐらいで右利き左ハンドル派が増えてきたように思います。

その昔はベイトリールに左ハンドルモデルが極端に少なく、通常お店に並んでるのはほとんどが右ハンドルでした。なので右利き左利きに関係なく、『バスフィッシングに使うベイトリールは右ハンドル』というのが常識でしたね。

それが現在では、各社必ずと言って良いほど左右ハンドルがラインナップされてますし、自分のスタイルに合わせて選べるようになりました。良い時代になりましたね。

自分も色んな左ハンドルモデルを使ってきましたけど、今になって色々思う事があります。自分のブログの過去記事にはその時々で思う事を書いてきましたが、時代とともに考え方も変わってきました。

左右ハンドルのメリットデメリットと合わせて、今自分が思う事を書いてみたいと思います。

左ハンドルベイトリール

自分が左ハンドルを使い始めた経緯

自分が初めてバス釣りをしたのは中学1年の時。クラスにバス釣り好きなヤツがいて、ルアーで釣れるという事に猛烈に憧れたのを覚えてます。

そのクラスメイトの田舎が千葉県房総半島の館山市という所で、まだ手つかずの野池がたくさんあった頃でした。自分が今51歳なので、もうかれこれ30数年前の話です。

自慢話を聞いてるうちに、どうしてもバス釣りをしてみたくて、クラスメイトに頼み込んで連れて行ってもらったんですよね。そこでそいつが使ってたのが、確かabuの5500Cだったと記憶してます。もちろん右ハンドル。

それをちょっとだけ借りてみたのですが、全然右手で巻けなかったんですよ。腕がカクカクしちゃって(笑。ロッドを持ってる左手が回っちゃう感じ。魚も結構釣れたんですが、左手ではロッドを全然さばけなかったですね。

余談ですが、小学校の頃から父親に連れられて、鯉の釣り堀によく行ってました。中学生になってからも、近所の箱釣り堀に通ってたんですよね。なので釣り竿は右手で持つ癖が付いてしまってたんでしょう。竿は右手で持ち、左手は練り餌のを丸めるというのが自分のルーツなんだと思います。

話を戻しまして、クラスメイトの田舎の野池で初めてブラックバスをルアーで釣った経験は自分の原体験になり、高校生になっても年に数回はバス釣りに出かけてました。

高校を卒業して別の遊びにハマってたのですが、霞ヶ浦で爆発的にバスが釣れだした時代がありまして、その時ハマってた遊び仲間に誘われて再びバスフィッシングをはじめます。

社会人になっていた自分はそこで初めて自分の意志で左ハンドルのベイトリールを使いはじめたんです。周りの釣り仲間は全員あたりまえに右ハンドルでしたが。

当時左ハンドルのベイトリールは普通のショップには置いてなくて、並行輸入でabuの4601Cガンナーという左ハンドルモデルを本か何かで知って、必死で探し当てたのを覚えてます。当時はネットどころか携帯電話も無い時代でした(笑。

左ハンドルに違和感が無い事もそうですが、右手でロッドを操作できる事に超納得でした。特にワームやジグを利き手で扱える事には大きなメリットを感じたんですよね。

ただ当時ロープロリールの左ハンドルが無くて、さほど手が大きくない自分としてはabuの4601Cをパーミングするのは繊細な操作をする上で結構辛いものがありましたけどね(笑。

左ハンドルは本当にメリットだらけなのかを疑う

ところで、ルアーフィッシングにおいて左ハンドルのベイトリールは右利き右ハンドルに比べてメリットが多いとされてますが、果たして本当にそうなのでしょうか。

じつは自分も右利き左ハンドルの方が、右ハンドルよりメリットが多いと長いこと信じてきた勢でした。

確かにキャスト後に持ち帰る変える事なくロッド操作ができるので、右ハンドルに比べて効率が良いと言われる事がありますよね。実際利き手でキャストしてそのままハンドルを巻いてる人は多くいます。

しかし自分の場合、大きな丸形リールで左ハンドルライフを始めた名残なのか、ツーフィンガーでロッドを握ってキャストした後、わざわざ持ち替えてパーミングしてしまうんです。握力が人並み以下というのもありますが、巻くにしても撃つにしても、リールを包み込むように持ちたいんですよね。

そうなると、右利き右ハンドルの人が持ち替え動作一回なのに対し、せっかく左ハンドルなのに持ち替え動作が二回になってしまってます。

通常右ハンドルの場合、キャスト後に左手でパーミングして巻き始める感じですが、左ハンドルで持ち替える場合、キャスト後に一旦左手でリールなりロッドを支えて、右手を一回離して指を掛けかえる事になります。

ダブルハンドルでキャストする場合は、バットエンドを持ってる左手でそのままロッドを持ったまま右手の指を掛け変えれば良いので動作は一回ですが、ワームやジグ等をピッチングするの場合は持ち替え動作が二回になります。

これでは左ハンドルのキャスト後の効率はかえって悪いと言えますね。

では逆に、右利き右ハンドルのメリットはなんでしょうか。

左ハンドル一筋だからこそ感じる右ハンドルのメリット

長く左ハンドルを使ってきたからこそ感じる、右ハンドルのメリットがあるなと思うんですよね。やはりハンドルを回す速さは、右利きなら右手の方が有利です。まあそんなに高速で巻き取る事も多くはないんですけど。

自分はバスフィッシングではカバー撃ちが好きで、8フィートのフリッピングロッドを振り回す釣りを良くやります。その時はハンドルを回す事はおろか、クラッチを切る回数も極端に少なくなるんです。

それ以外でも撃つ釣りが好きなので、あまりハンドルを回し続けたり、超高速で回収したりする事がありませんでした。

それがここ2年ぐらいはクランクベイトをはじめとする巻く釣りが楽しくて、キャスト後に一定の速度で巻き続けたり、ミスキャストして高速で回収する機会が増えてます。ある時手持ちの右ハンドルモデルを使ってみたら、意外と使いやすい事に気づいたんですよね。

長年の慣れがあるので、左ハンドルでほとんど全部出来るのですが、右ハンドルの方が効率的な場合があるし、左ハンドルには無いメリットがあると気づきました。

知り合いにもクランクベイトやスピナーベイトなどの巻きものは右ハンドル、ジグやワームなど撃ちものは左ハンドルと使い分けてる人も一昔に比べて増えてきたように思います。

かつては事実上右ハンドルしか選択肢が無かったベイトリールですが、後に国産メーカーでも左ハンドルが登場して、釣りの種類で使い分ける人が増えたのかもしれません。

そして時代は変わり、釣りを始める時から左右どちらでも好きなハンドルを選べるようになりました。

違和感なく左ハンドルでフィッシングライフをスタートさせた人が、巻き物だけ右ハンドルという使い分けをするという、以前とは逆のパターンも増えたという事なのでしょうか。

なんにしろ、好きなメーカーの好きな機種で左右好きな方を選べるのは、昔を知ってるオジサンから見たら羨ましい限りです。まあ自分も現在その恩恵にあずかっている訳ですけどね。

日本人と欧米人の考え方の違い

余談ですが、バスフィッシングの本国アメリカではベイトリールと言えばやはり右ハンドルが圧倒的に多いと聞きます。左ハンドルを好んで使うバスプロがいるみたいですが、それも少数との事ですね。

左ハンドルのベイトリールはアメリカにとって逆輸入と言っても良いと思いますが、なぜアメリカではあまり左ハンドルが浸透しないのでしょうか。

これについては日本人と欧米人の文化思想の違いが関係してるのではないかと推測してまして、四角四面に考えてしまう真面目日本人は、ロッドを利き手で扱いたいからリールの左右を逆にして、利き手と逆の手でハンドルを回す事を考えるんですよね、きっと。

それが超合理主義が根付いてる欧米人の場合、「右ハンドルしかないなら逆の手でキャストすれは持ち替えなくて良いじゃないか、HAHAHA!」となるのではないかと。つまり、左手でキャストしてしまう、ということです。

ネットで統計を調べたのですが、日本人の左利きは全体の約10%と言われていて、10人に一人という感じです。対してアメリカでは1.8%と日本よりだいぶ少ないようですね。ただし両手利きが28%と、10人に3人弱が両方の手を同じように使えるとされてるようです。

日本という国は右利きの人が暮らしやすいようにできていて、自動販売機からハサミや道具まで、多くは右利きの人用にできてますよね。

でもアメリカでは先天的な左利きを右に矯正しようとはしないらしく、本人の好きにさせてるうちに両手利きになってしまうらしいです。

それを考えると、ルアーフィッシングにおいてベイトリールの左右であまり悩まない国民性なのかもしれないですね(笑。

要はどうやったら魚が釣れるのか、という至極シンプルな思考だけなのかもしれません。

かけづか的まとめ

ベイトリールの左右ハンドルについて色々書いてみましたが、結局は好きな方を使えば良いと思うんですよね、と言ってしまうと身も蓋も無いのですが(笑。

右ハンドルでも左ハンドルでも、それぞれにメリットデメリットがあり、自分のスタイルに合わせて使い分けるのが良いのだと思います。思いますが、最近では「ハンドルの左右なんて感覚で良いんじゃないかなー」なんても思ってます(笑。

以前までの自分なら、「リールのハンドルはこうあるべき!」なんて事を押し付けがましく説いてたかもしれませんが、今は本当に好き好きで良いのではないかと。

魚を釣る事が目的であり、ハンドルの左右にこだわる事なく自由に楽しく釣りが出来ればそれで良いと思います。

ただ自分もそうですが、理論で考えるのが好きな日本人としては、ベイトリールの左右ハンドルを選べる事自体が楽しい事なのではないでしょうか。

利き手でロッドを握るのか、利き手でリールのハンドルを握るのか。

大昔に選択の余地が無かったオジサンバサーとしては、本当に良い時代になったと目を細めてしまいます(笑。

 

<シリーズ記事>

第1回記事:レンタルボート&エレキスタイルで楽しむバス釣りに最適なリールセレクトとは?
第2回記事:お安めベイトリールのベイトフィネス化と使い方・出しどころ

東京足立区で主にルアーフィッシング用リールのカスタムパーツを製造してる50歳のオッサンです。関東のレンタルボートフィールドでバス釣りを楽しみながら、NBC房総チャプターを始め各ローカルトーナメントにも参戦しています。 バス釣りのモノ作りで人生を楽しく生きるブログ KAKEDZUKA DESIGN WORKS

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