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7月のバスの釣り方を「体得」する方法|3年分のデータから読み解く梅雨〜夏バスの釣り方

<編集部より>
バス釣りがうまくなるためには、なんと言っても実際に魚を釣ることが近道です。あれこれ悩んだり、新製品を買ったりするのも楽しいことですが……、やっぱり、実際に釣れないことには何も学べませんよね。

しかし、多くの釣り場で難易度が上がり(オジさんの体感です:-) )、学べる機会が減った現状では、釣れない⇒学べない⇒わからない・ツレない……というループにはまりがちです。

そこでひとつの提案が、ブラックバスの管理釣り場。なんと言っても間違いなく魚はいて、釣れるチャンスは大きい。ここで学ぶことができれば、バス釣りが何倍も楽しくなることは間違いありません。

本文にもありますが、管釣りのバスもブラックバスに違いありません。もちろん管釣りならではの面もありますが、バスという魚の習性を知るのに、これほど適した場所はないと思います。

ここで学んで、いつも自分が行くフィールドで活かしてもよし。もちろん管理釣り場の釣りをディープに極めてもよし(編集部員はエリアトラウトもやるので、その楽しさは重々承知)です。

教えてくれたのは、栃木県のブラックバス・トラウト管理釣り場「アングラーズパークキングフィッシャー」の手塚さん。リアルなデータを元にした解説をしていただきました。

みなさん初めまして。栃木県大田原にある、「アングラーズパークキングフィッシャー」というブラックバス、トラウトが釣れる管理釣り場の手塚です。考えてみると、年間300日近い時間を水辺で過ごしている計算になりますね!

アングラーズパーク キングフィッシャー

キングフィッシャーでは定休日を除く毎日、「本日の状況!」というタイトルでブログを更新しています。その中ではスタッフから見たエリアの状況のみならず、たくさん通っていただいているお客様の釣り方や、その日釣れ筋のルアーなどを記録し続けています。

今回は、このキングフィッシャーのブログ過去3年分、のべにすると少なくとも1万人以上分のデータを見返して、7月のキングフィッシャーの「釣れかた」を解説してみようと思います。

そしてそして、書いていて気づいたのは、「コレって自然の釣り場でも通じそう」ということ。

キングフィッシャーのバスはいわゆる養殖モノですが、遺伝子レベルではネイティブと言っていいものです。改めて見てみると、世の中で「パターン」や「セオリー」と言われているものと重なる部分も大きい。よって、この管理釣り場の実績をもとに、みなさんが普段行く釣り場での釣り方を考えていただくこともできるのではないでしょうか。

7月のキングフィッシャー:朝・夕の基本

これまでのデータから振り返ると、7月の朝・夕に有効なルアーは、なんと言ってもハードルアーです。

バスは表層付近を回遊することが多く、クローラー系トップ、バズベイト、プロップベイト、ポッパー、ペンシルなどでストラクチャー・カバー・岸際を攻めていくのが有効です。

また、同じように有効なのが、スピナーベイトやクランクベイトで、0〜1.5mほどの表層から中層のレンジを、沈ませ過ぎずに巻いてくる釣り方です。

キングフィッシャーでは、土日祝日の営業終了後に新しいバスを放流します。これらの生まれてから一度もルアーを見たことがない、プレッシャーのかかっていないバスには、上記のようなルアーが特に有効です。とは言え、自然のエリアでも、夏の朝夕にトップ、というのは定番だと思います。これと全く変わりがありませんので、キングフィッシャーでトップの使い方を学んで、それをご自身のホームレイクで試す、といったことができると思います。

7月のキングフィッシャー:日中の基本

日中は、ワーム系の釣りに切り替える人が多いのですが、ハードルアーでも釣ることができます。ただし、釣り方はよりフィネスになります。I字系を逃げるように巻いたり、フローティングミノーで水面トゥィッチしたり、つまり逃走系のアクションが有効です。

ストラクチャー付近をクランクやスピナベで釣ることも可能ですが、ただ巻きでは確率が下がり、粘りに粘った結果、という印象が強くなります。

そして日中のキモは、「シェード」です。これは間違いありません。

日差しが強ければ強いほど、「円盤」の下や、岸際のカバーに付くようになります。

これを釣るには、ビタビタor奥の奥に入れられるキャスト技術が必要になります。イモ60やファットイカなどのウェイトのあるワームを、スキッピングで入れていく……というイメージです。

そうしたキャストに自信がない、もしくはライトラインのスピニングで釣りたいという場合は、キングフィッシャーで定番になっている3インチヤマセンコーや3.5インチカットテール、フリックシェイク3.8インチ、3インチサターンワームなどを使い、円盤横や浮き草の横でフリーフォールをさせる、もしくは表層付近でワームをシェイクしながらストラクチャー横を通すように引いてくると釣ることができます。

しかし、こうした場所は、特にキャストがしやすいところから他の人に釣られてしまい、プレッシャーによりバスが付かなくなってしまったりもします。その場合は、なるべく釣り場を動き回って、さまざまなスポットを攻めていくことで、コンスタントに釣ることができるようになります。

……いかがでしょうか。日中の釣りも、多くのフィールドで言われることと、大きな違いはないのではないでしょうか。

7月の天候・気候に対応するために

これまでお話してきましたが、基本的には「シェード」をいかに狙うか、という点が重要になるかと思います(朝夕は別にして)。

しかし、7月は天候や水の状況が大きく変化しやすいシーズンです。

梅雨の雨や台風の影響も加味しなければいけません。真夏のような晴れの日もあれば大雨の日もあり、当日の天気や水温、ポンドの状態を詳しく観察してルアーチョイスをする必要があります。

ということで、天気・水温(気温)・ポンドの状態の3つの観点から、どんな釣り方をすれば良いかということもお話していきます。

①天気について

晴れて日差しが強い場合は間違いなくシェード狙い、というのが3年分のデータの結論です。

特に対岸のカバー下、浮き草の下、沖合の円盤の下にはバスがつきやすく、ハードルアーでは細かくアクションを加えたり、速巻きをしたりしてリアクションを狙う、ワームではノーシンカーで日陰となるポイントでフリーフォールさせたり、アクションを加えながら表層を泳がせて日陰で喰わせるといった戦略が効果的になります。

暖かな雨の日は、人のプレッシャーもかき消され、低気圧の接近に伴い、魚の活性も上がるため、釣りやすい状況が終日続きます。(もちろん滑りにくい靴・しっかりとした雨具など、雨対策は万全に。)

②水温について

基本的には上昇傾向が続きます。これと比例するように、バスも全体的に浮いていることが多くなります。基本の攻め方で触れたように、フローティングのルアーでストラクチャーを丁寧に攻めていく、もしくは岸際を攻めていくとバスが物陰から飛び出してくることも多いです。

しかし、大雨の翌日や気温が低い日が続いている時などはボトム付近に潜んでいることも多くなります。ハードルアーではシャッドやサスペンドのミノー、ワームではシンカーを使用してカケアガリを探っていくような釣り方で、釣果報告が届くようになります。

③キングフィッシャーのポンドの状態

以下は、キングフィッシャー独自の内容かもしれません。しかし、もしかしたら自然湖でも通じるかも、ということで記しておきます。

キングフィッシャーの水質は、周囲の水田の状況に左右される部分があります。7月は田んぼの作業も落ち着いて、釣り場に注ぐ水の量は少なめ、さらに水車を回していることによりマッディな状態が続くと考えられます。

こうした状況下では、よりカバーやストラクチャーにタイトに通すことが必要になる、というのが実際の釣れ方の傾向です。バスの動きも鈍くなると同時に、濁りにより視野が狭くなるため、バスの潜む物陰ぴったりにキャストをしなければ釣りにくい状態になる、という仮説を持っています。

スローシンキングのワームを使用し、ストラクチャーの横でフォールさせ、落ちていく過程での細かな揺れをバスにじっくりと見せることでバイトを誘うという方法もありますが、やはり水車の水の流れを受けるストラクチャーや、対岸のカバー下などをタイトに狙うことが1番の手であると考えられます。

逆に、注水量が増え、水車を止め、ポンドがクリアになるとやや難易度が上がります。バスがカバーに付かず、全体的に散ることで狙いが定まらず、またルアーを見やすくなって見破られることも増えていくから、と考えています。

こうした状態に陥った場合には、ルアーのアクションを細かく行う、もしくは対岸の草やストラクチャーに引っ掛けて、「ちょうちん」をして誘うなど、日陰についたバスのリアクションをじっくりと狙っていくことが最も効果的、というのが釣果データから見る攻略法です。

データから見る7月の釣り:まとめ

以上が、過去のブログのデータから読み解く7月のパターンです。改めてデータをひもといてみると、一般的に言われる梅雨の釣りとあまり変わらない結果になっており、記事としてはちょっとつまらないかも……、なんて思ってしまいました。

しかし、管理釣り場のいいところは、いかなる状況でも「目の前の池には多くの魚がいる」ということ。さまざまな要因により100%このパターン通りに釣ることができるというわけではありませんが、自然のフィールドよりも釣れる確率は高くなる上、「目の前の魚をどう誘うか」ということをいろいろいろいろ試すことができます。例えばデカハネのリーリングスピードはどのくらいが良いのか……なんていうことも試せます。

管理釣り場も自然のフィールドも「変化する状況にどうアジャストしていくか」という大きな課題は共通していると思います。知識として様々な釣り方を知っていても、それを実際に試してみることで、自分の持ちうる「釣りの引き出し」を豊富なものにすることができると考えます。管理釣り場で得た知識をフィールドに活かすこともできますし、もちろん「エリアバス」という1つのジャンルとして極めるのも面白いかと思います。

管理釣り場とフィールドには違いはあれど、共通する点も多くあると思います。私自身の引き出しを増やしてくためにも、皆様それぞれのバスを釣るための「仮説」を伺いたいと思っております。キングフィッシャーにご来場いただいた際は、ぜひともスタッフにお声がけください!

 

アングラーズパーク キングフィッシャー


栃木県大田原市のトラウトとブラックバスの管理釣場。豊富な湧き水で年間を通して水温が安定。オールシーズン釣りが楽しめる。そのコンセプトは「豊かな自然」。那須連山からの湧き水、パンダの餌にもされていた竹林、最高品質の日本酒が造られる田んぼ、天然記念物に指定されている「ミヤタナゴ」が生息する沼沢地……、これらを生かした釣り場で、たくさんの釣り人を楽しませてくれています。
公式サイト:https://kingfisher-tochigi.com/

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