【特集】世界のバス研究を俯瞰する。
多くの釣り人の心を掴んでやまない魚、ブラックバス。今や日本の釣りシーンにおいて欠かせない存在であることは、いうまでもありません。
しかし、世間一般におけるブラックバスと言えば…特定外来生物にも指定され、悪者、侵入者といったイメージがついて回るのは否定できません。そうした背景からか、国内におけるブラックバス研究は、科学の力をもってすら、肯定的な意見が出しづらくなってしまっている現状があります。国内最大のバスアングラー向け雑誌Basser(2015年6月号)でも、公的機関が関わる研究に対して批判的な論評が出されたことがありました。
そんな状況を憂いたのは、国内でも先駆けて釣りと科学を組み合わせた書籍「魚の行動習性を利用する釣り入門」の著者としても知られる、マレーシア・サバ大学名誉フェローの川村軍蔵先生。なんとアメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国から大量の英語論文を読みあさり、ご自身の研究結果も組み合わせた、昨今のブラックバス研究の総集編とも言える記事をまとめてくださる運びとなりました。
世界中の研究を組み合わせて総合的に見ることで、各国の政情、世論に左右されづらい正確な知識を得ることができるはずです。
7つのキーワードを元に、ブラックバスの生態の真実に迫ります。
キーワード1:月齢
キーワード2:スレ
スマルア技研では長くテーマとしてきた「スレ」という現象。
これまでにもブラックバスのスレ現象は「学習と遺伝の両方が効いている」ことをお伝えしましたが、では実際にスレを回避するにはどうしたらいいのか?というところまで踏み込みました。
キーワード3:アタック成功率
トップウォーターの釣りをしていると特にバスの「バイトミス」に泣かされることがあります。
実際のところ、バスのアタック成功率はかなり低いことはスマルア技研でも紹介しましたが、何が影響してそこまで低いのか。
アタックを成功させるにはどんな条件を変えてやればいいのかという想像を膨らませてお読みください。
キーワード4:水温
変温動物であるバスは、水温の影響を非常に広範囲に受けます。
研究者として、そして釣り人として。見出された5つの観点から、水温とバスの密接な関係を解き明かします。